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むし歯予防におすすめ!キシリトールの効果とは?

むし歯予防におすすめ!キシリトールの効果的な使い方とは?

お砂糖の代わりになる、やさしい甘さの味方

小さなお子さんのむし歯は、多くのパパやママにとって大きな心配事のひとつです。日々の丁寧な歯みがきはもちろんですが、「キシリトール」の活用を考えてみてはいかがでしょうか。

キシリトールは、主に白樺やトウモロコシの芯から抽出される天然の糖アルコールで、砂糖と同じくらいの甘さがありながら、むし歯の原因菌は酸を作りだすことができません。カロリーは砂糖より低く、血糖値の急激な上昇も抑えられるため、小児だけでなく多くの世代で支持されています。

ガムやタブレットとして市販されていることが多く、噛んだりなめたりすることで唾液の分泌が促され、お口の中を清潔に保つ効果も期待できます。日常的なむし歯予防の強い味方としてキシリトールを推奨しています。

なぜお子さんのむし歯予防に効果があるの?

むし歯の原因菌の働きを弱める

むし歯の原因菌(主にミュータンス菌)は、糖分を分解して酸を作り、その酸が歯を溶かしてむし歯を進行させます。しかしキシリトールは、むし歯の原因菌のエサにならず、酸を産生できません。さらに、継続して摂取することで、むし歯の原因菌そのものの活動を弱め、その数を減らしていく効果も報告されています。

歯の再石灰化を促す

食事によってお口の中が酸性に傾くと、歯のカルシウムが溶け出す「脱灰(だっかい)」が起きます。キシリトールは唾液の分泌を促し、酸を中和。唾液に含まれるカルシウムが歯に戻る「再石灰化(さいせっかいか)」を助け、初期むし歯の修復にも効果が期待できます。

キシリトールの始め方と安全性

何歳から始める?誤嚥リスクに注意

キシリトール製品の摂取開始に明確な基準はありません。奥歯が生えそろい、しっかり噛むことができる2〜3歳ごろを目安としてもよいでしょう。ただし、小さなお子さんの場合、ガムやタブレットを誤って喉に詰まらせるリスクもありますので、必ず保護者が見守りながら、最初は小さく割って与えるなど工夫しましょう。

初めてキシリトールを取り入れる場合は、小児歯科やかかりつけの歯科医院に相談するとより安心です。

キシリトールタブレット安全性と摂取量

キシリトールの安全性

キシリトールは天然由来成分で、WHO(世界保健機関)や厚生労働省でも安全性が認められています。ただし、一度に多量に摂るとお腹が緩くなることがあります。これはキシリトールが小腸で吸収されにくい性質によるものです。

適量の目安

キシリトールタブレットは、食後に1粒なめるのが最も効果的です。特に3歳以上のお子さんであれば、1日3回、毎食後1粒ずつを目安に取り入れましょう。必ず製品の用法・用量を守りましょう。

歯科医院でしか売られていないものと市販品、どう違う?

市販品の主な違い

  • 歯科医院でしか売られていないもの:甘味料としてキシリトールが100%使用され、むし歯の原因となる他の甘味料(砂糖、ブドウ糖など)は含まれていません。フッ素などの成分を配合している場合もあり、味やバリエーションは少ないですが、より高いむし歯予防効果が期待できます。

  • 市販品:甘味料全体に占めるキシリトールが50%ほどしか使用されていなことがあります。味やバリエーションは豊富ですが、購入の際は成分表示を必ず確認し、「キシリトールが主成分」の商品を選びましょう。

むし歯予防の基本習慣

毎日のケアと生活習慣が基本

キシリトールはむし歯予防の心強いサポートですが、あくまで「補助的」な役割です。最も大切なのは、以下の基本的な生活習慣です。

  • 毎日の正しい歯みがき:年齢に合わせた歯ブラシ・フッ素入り歯みがき剤を使い、丁寧に磨きましょう。

  • バランスのとれた食生活:だらだら食べを避け、時間を決めて食事やおやつを摂ることが大切です。

  • 歯科医院での定期検診:プロによるクリーニングやフッ素塗布、早期発見・治療のため、定期的に受診しましょう。

効果をしっかり引き出す使い方のコツ

キシリトールの効果をしっかり得るためには、毎日、継続して摂取することが重要です。できる限り「キシリトール含有率100%」の製品を選び、食後のタイミングで習慣的に使うのが理想です。

日本小児歯科学会(外部サイトへ移動)